「辰雄はこのリベンジゲームをクリアする三つの条件がわかっているよな」



虎治はそう言うと、手にしたバッドを片手で左右に振り回し、目をギラギラと輝かせた。



「一つは明日の日の出まで、紗栄子に殺されずに逃げ切ること。

もう一つは紗栄子に殺されずにこの西条学園中学を抜け出すこと。

最後の一つは蘇った紗栄子を完全に殺すことだ。

だったらオレたちがこのゲームをクリアするためにすることは一つしかねぇよな」



虎治はそう言うと、辰雄に目を向けニヤリと笑った。



「オレたちは小原紗栄子をぶっ殺す。

それでこのリベンジゲームは終わるんだ」



虎治が下した決断は狂犬虎治の愛称通りに一番狂った決断だった。



でも辰雄は虎治のその決断を聞いた後も、誠二を簡単に殺した今の紗栄子に勝てるイメージが湧かなかった。