愛が重くて何が悪い！

……めちゃくちゃ落ち込んでるよね？
続け様に『悠音だけだからね、浮気しないよ』と送っておいた。
みてくれたかはわかんない。その後すぐに俺の出番だったから。


さっき、短距離走女子の方。
悠音が優勝してて、あ、ガチだって思った。
悠音がこの手の行事でマジになるのなんか、イラついてる時くらいだから。


で、俺はというと、2番目。
2年の先輩に負けた、頭の中はそれどころじゃないけどさ。


クラスの大半が、今している種目やら、次の種目の集合やらで、テントがスカスカになる。


悠音と、俺だけ。
人1人分の隙間を開けて気まずい雰囲気。
……触れたい、触れたいけど。
ここ学校だし。悠音不機嫌だし。
ずっとスマホで誰かと連絡とってる。


ねぇ誰？その相手、ほんとに誰？
悠音のお母さんじゃないよね？お父さんでもない。
俺の親でもないし、それ誰なの。


「花園さん、誰と連絡とってるの」