愛が重くて何が悪い!

◇ ◇ ◇


「悠音、ジュースいいの?」
「多分全部飲めないから、璃汰の横から勝手に飲む」
「ん、わかった」


昼間の発言の誤解も解けて、上機嫌で、映画館。学校帰り。今日は正式にオフの日。


「なんか食べるのは?」
「んー……太っちゃうからいいや」


すごく、気を使ってくれちゃって、いい彼氏すぎる。
何もしなくていいの、本当に大丈夫かな?って思っちゃうレベル。


朝イチ、目を覚ました腕についていたブレスレットはそのままつけてきた。


「誕生日、おめでとう」


って、寝ぼけた顔で言ってきた璃汰にキュン死したかと思った。


そう、今更だけど今日は誕生日。16歳になりました。
ちゃんと生きてる。


「ほんとにいいの?」って聞いたら「悠音がもらってくれなきゃ、もう布団から出られない」なんで言ってギュって抱きついてきたのも、心臓止まるかと思った。