「璃汰〜?大丈夫か〜?」
「……むり、眠い」


お昼食べてからと言うもの、眠たくて仕方ない。
お腹いっぱい、だからかな?
それとも俺、知らないうちに悠音に一服盛られたのかな?……悠音なら何されても嬉しいけど。
それにしても眠い……。
ほんと、久々にこんなに眠い。


「お前、次英語だぞ?当てられんだろ?」


九条璃汰。8番。
英語の担当は32番からは大抵当たらないシステムをしっかり使ってくれる、いやな先生。

特進クラスの英語はエグい。
そりゃ、特進に来てるだけあって、普通のクラスのやつは普通に出来るんだけど。
何せ英語が苦手な俺としては、特進クラスの英語は鬼畜。
背伸びしても全然届かない。


その点、悠音は英語がとっても強い。
噂によると、入試では満点だったらしい。
……入試の時はまだ付き合ってなかったから、知らないけど。


「やばい。……拓海が代わりに当たってよ」
「いや、そんな権限ねーよ」