「まだ、ダメだからね!」

体を洗うシャワーの音が聞こえ、片目を開けて背を向けている明莉の背中を指先でなぞるとビクッと飛び上がり

「きゃあっ!!」 「うわっ!!」

俺たちは同時に声をあげた。

驚いた明莉は俺の顔にシャワーを向けていて、こちらを振り向き頬を膨らませた。

俺は手を伸ばして明莉の手を掴み、シャワーを明莉の体にむける。

しっかり開けてしまった両目には、みるみる赤く染まっていく裸体がとびこみ、俺の向けたシャワーがきれいに泡を洗い流して形のいい胸が姿をあらわした。

隠そうとしている明莉の腕より先に、俺の伸ばした手がその胸に触れ

「んっっ!」

微かに漏れ聞こえた声に明莉不足の俺に一瞬で火をつけた。

「早くおいで」

ふっと微笑んで目を閉じると、明莉が湯槽に入りその背を俺に預けて柔らかな素肌が俺の中に収まった。

そっと明莉に腕をまわして背後から抱き締めるとその手が重なり

「お帰りなさ…」

もう一度そう告げかけた唇を、すぐに塞いで何度も軽く啄むキスを繰り返し、最後に深く口付けて明莉をじっくり味わった。