しかし、いくら探してみてもライターやマッチと言った類のものは見つけることができなかった。


なにに使うのか分からない錆びたスプーンや、役立たずの人形ばかりが出て来る。


探している間にもカウントダウンはどんどん少なくなっていく。


あたしは焦り、何度も画面を確認した。


あたしの制芸時間は20分だ。


ホナミの時より10分少なくなっている。


早く探さないと、あたしもミホみたいに……。


そこまで考えて、慌てて左右に首を振った。


そんなことない。


ミホとホナミの番を終えて、用量は掴んでいる。


後は道具を探して、あたしが我慢するだけ……「あったぞ!」カズヤの言葉にハッと息を飲んで手を止めた。


「嘘でしょ……」