好きになるには理由があります

「ワレワレハ、兄妹ニナッタハズデスガ……」

 しまった、戻らないっ。

 動揺が収まらないようだ、と思う深月の前で、まったく動じていない清春は言う。

「そうだ。
 兄妹になったのは、ついこの間だろ。

 俺たちは、はとこなんだから」

 イヤ、ソウナンデスケドネ……。

 デモ、子供ノトキカラ、ベッタリ一緒ニ居タノデ。

 私トシテハ、貴方ハズット、兄ナンデスヨ。

 まさか、兄と思っていた人がそんなことを考えていたとは、というショックで宇宙人から戻れない。

 そのとき、
「深月」
と声がした。

 その落ち着いた声色に深月は思わず、ホッとして正気に返る。

「支社長」
と現れた陽太を振り返り、言ってしまっていた。

「支社長?」
と清春が訊き返したが、彼の問いかけを塞ぐように陽太が先に言った。

「こいつ、兄貴じゃないって本当か」

 兄貴じゃないとわかった途端に、こいつ呼ばわりですよ。

 いや、最初から似たようなもんだったか、と思いながら、深月は改めて、清春を紹介した。