好きになるには理由があります

「病院で会ったんだ。
 俺が見舞いから帰るときも、まだ外でなにやら揉めてたんで、飯食ってから来いよって脅したら。

 二人ともあとで、船で来るって言ってたよ」

「船で?」

「えっ? 漁師さんなの?」
と二人が訊き返している。

 すぐに則雄に群がり、質問攻めにしていた。

「何処の人?」
「イケメン?」

「イケメンだなあ」

「身長は?」
「清春とどっちがイケメン?」

「どっこいどっこいかなあ」
と則雄は支度しながらなので、たまにしか答えないのだが。

 自分の代わりに二人がガンガン訊いてくれるので助かるな、と清春は思っていた。

「付き合い出したのは、つい最近らしいぞ」
と則雄が言う。

 そうだろうな。
 兄である俺も聞いてない。