好きになるには理由があります

「陽太、支社長だったのかっ」

「支社長もあだ名だと思ってたっ」
と最初から知っていた漁業組合の人たち以外が言い出す。

「じゃ、艦長はなんだったんだっ」

 ……いや、艦長もありましたっけ? と思う深月の側で、おじさんたちが呑気なことを話し合い始める。

「でも、支社長って、儲かるのか?」

「あれだけでっかい会社なら儲かるんじゃないのか?」

 そんなおじさんたちに陽太が言う。

「いや、俺の金でもいいんですが。
 会社として協力した方が企業のイメージアップにもなるので、そうしようかと」

「ほんとうかっ?
 ありがとな、陽太っ」
と陽太の肩を叩いたおじさんの一人が笑顔で言った。

「それって、陽太の会社が祭りにあれしてくれるってことだろ、ほらっ。

 えーと……

 売名行為!」

「協賛だろ……」
と則雄に言われていたが。