好きになるには理由があります

「さっき、条子(ながこ)さんが、今日は忙しいからスーパーのお弁当ねって言ったんだ。

 条子さんは深月に、
『もう一品なにか作ってね』
と言って出ていった。

 そしたら、深月が温めた弁当と酒を出してきたから、
『もう一品は何処だ』
と俺は訊いた。

 深月が料理をするなんて滅多にないから、ちょっと楽しみだったからだ。

 だが、それを聞いた深月は、
『え、あるじゃん、そこに』
と言って、弁当の横の日本酒を指差した。

 ……なんだ、酒がもう一品って。

 お前、そんな女でいいのか?」
と言ってくる清春に、

 いや、お前はいいのか……?
と陽太は思っていた。