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先にアプリを使ったのは卓治なのだから、こうなるのは仕方のないことだ。


でも、まさか同じようなあ怪我をしてくるとは思わなかった。


これで2人とも次の大会へと出場はできなくなったことになる。


2人の活躍はクラス内でも期待されていただけあって、A組にはどこか静けさが漂い始めていた。


みんななにも言わないけれど、ガッカリしているのは雰囲気でわかった。


担任の先生も怪我なのだから仕方ないと言いながらも、2人の間に何かあったのではないかと勘繰りはじめている様子だ。


「卓治の怪我もアプリのせいかな」


昼休憩中、そう言ったのは美世だった。


あたしはピクリと体を震えさせた。


「……たぶん、そうなんだろうね」


そう答える以外になかった。


「どうしてあんな風になるんだろう? 使い方が悪いのかな?」


佑里香は首をかしげている。