30分後、スピーカーから外へ向けて犬が嫌がる音が流されると、5匹の野犬は山へと逃げ帰って行った。


あたしたちもようやく教室から出ることができる。


張りつめた空気の中廊下へ出て見ると、生が走って行くのが見えた。


きっとグランドへ行くのだろう。


「……お昼どうする?」


渚にそう聞かれたけれど、あたしは無言で左右に首を振ったのだった。