【短】はぴねす



そして、そのまま場所も変えないで、温もりを求め合った。

まるで埋められない距離を、埋め尽くすかのように、どちらからともなく夢中で…愛し合った。


「ね、ゆーと…」


その呼びかけに、ソファーの上で気だるそうに視線だけをあたしへ向けている侑斗に、今日、何度目かのキスをして。


「もっと、二人でいようね?」


囁くと、少しだけ照れ臭そうに笑って、侑斗もキスを返してくれた。


「二人じゃなきゃ、やだ」


なんて、可愛い我儘付きで。





Fin.