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目を覚ました時、あたしは見知らぬ部屋にいた。


なんだかすごく頭が重たくて、ボーっとしている。


仕方なく目だけ動かして周囲を確認してみると、点滴の袋が見えた。


ここは……病院?


そこでようやく記憶が蘇って来た。


あたしは病院の近くの公園で、自分の左小指を切断したのだ。


カッターナイフで肉を切る時の感触が、リアルに思い出される。


骨にぶち当たって刃が動かなくなった時、あたちは力づくで自分の小指の骨を折ったのだ。


ゴキッと嫌な音がして、激痛が全身を貫いた。


それでも指はまだくっついていて、黒い糸はそこから伸びていた。


気絶するほど痛いのにどうして離れてくれないんだろう。