「私たち、立派な共犯者だ。もう離れられないね」 加賀くんの唇に出来た傷をぼーっと見ながら、呟く。 私の唇と同じ場所に出来た傷。 もうこれ以上、彼との秘め事に耐えらえる自信なんて無かった。 「美月…」 彼は私を抱きしめた。洸のそれとは全く違う。窒息しそうなくらいに力強く。 「美月は、俺のものだよ」 私は彼の狂気に取り込まれてしまったのかもしれない。 彼の胸の中でそんなことを考えていた。