教室にカバンを取りに行くと、誰かいた。

「西牧さん。ちょっといい?」

「はい?」

「はじめまして。僕は清汰と同じサッカー部の者です。じゃあ、はっしーで。」

この人めちゃくちゃ変わってる!

名乗らないのが怖い!

「はっしーさん。なにか私に用ですか?」

「ごめん。清汰が急にキレて。」

「何で知って……」

「さっき、電話で聞いたんだ。あいつ、いつも僕に相談してくるから。それでなんだけど、あいつのこと、許してやってくれないかな?」

「えっと。。。。」

「あいつは焦ってるんだ。西牧さんが取られそうで。自業自得なんだけどさ、関係を壊したくないと言うか、なんと言うか。。。とにかく!僕からはこれぐらいしか言えないけど、これからもあいつの側にいてやってくれないか?」

どういうこと?

「前向きに検討しておきます。」

「お節介でごめん。僕が口出しすることはおかしいけど、あいつのこと放っておけないんだ。」

「いい友達ですね。」

なんか、清汰にいい友達がいるとか初めて知った。

幼なじみでも知らないことだらけだな。

清汰のこと、もっと知りたくなっちゃったな。