「俺はひなが好きだった。」

好きだった?

今も好きなんでしょ。

「でも、今は違う。」

佐川がまっすぐ私の目を見つめた。





「お前が好きだ。」





その瞬間、涙が溢れた。

「嘘…………」

「お前の優しさとか温かみがすげぇ羨まして、安心する。」

安心する!?

「バカみたいにまっすぐなところが好き。」

ぬはっ!

「守りたいんだ。」

守り………た……い?

待って、頭がついていかない。

え。

どうすればいいの。

気持ちが溢れ出すよ。