「君はさ、ここへ来る前は江戸にいて、その前も京に居たって言ってたよね。どうしてなの?」
「そうなのか」
「はい。
13年前、京から江戸へ移動したのは事情があって、ここへはいられなくなってしまったんです。今は京で探し物をしようと戻ってきました」
「事情って何だ?」
「それは……言えません。でも、皆さんには関係の無い事ですから。安心してください」
「一人で抱え抱え込んでんじゃねぇよ」
「……全然、大丈夫ですから」
「13年前って、あの頃だな」
そう言って永倉さんは沖田さんを横目に見た。
「うん。13年前だよ」
沖田さんは目を合わせず、前を見ながら答えた。
「13年前の、冬」
「何があったんですか?」
「別に、大した事ないよ」
そんなふうには見えないけどな。
言いたくないなら聞き出すつもりもないけど。
13年前の冬………私が京を離れたのと同じ時期だ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


