「僕だって忘れられてればとっくに忘れてるよ」
そして僕は冷たく突き放すように言った。
「それに、左之さんには関係ないでしょ」
「っ………」
左之さんはそれ以上何も言わなかった。
彼女の元へ戻ると、不思議そうな顔をして言った。
「沖田さん、何を考えているんですか?」
「え?」
「いや、辛そうに見えたから……」
「そんな事、ないよ」
「…………」
この日は何事もなく巡察を終えた。
屯所へ戻ると、永倉さんと鉢合わせた。
「巡察、こいつも連れて行ったのか」
「この子の監視は全て僕がする約束ですからね」
「逃げなかっただけ良かったな」
そう言って永倉さんは方向を変えていってしまった。
あー………永倉さん機嫌悪いなぁ。
この子の正体がわかればな。
沖田サイドエンド┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈