「ごめんね。永倉さん、悪い人じゃないんだ。それだけは知っておいて欲しい」
「…………」
わかってる。永倉さんがあんなふうに言うのは新選組を思っての事だもん。
それに、今朝から感じる視線は私を監視してるのかな。
「………さ、僕達も夕餉行こ!」
「はーい」
広間へ行くと、既に皆揃っているようだった。
私は沖田さんの隣にちょこんと座り、食べている皆を眺めていると、永倉さんが口に食べ物を入れながら話しかけてきた。
「環奈、本当に食べねーの?」
「私は大丈夫です」
「遠慮すんなよ!食べなきゃ死んじまうぞ〜」
「あー…私、食べられないんですよね」
「え?」
「食べても戻してしまうんです。でも、体に問題はありませんから、本当に心配しないでください!」