「環奈お疲れ!総司は新選組の1、2を争う剣豪だからな、つえーよ」
「1、2?!凄い!!」
「俺の尊敬する人の1人!なーんつって!」
「じゃあもっと敬ってもらわないと」
「なーーっ!!調子乗るなぁァァ!!」
「うるさいうるさい。」
「ふん。
俺ら、小さい時っから試衛館で稽古してきたんだぜー」
「そうなんですね!だからそんなに強いんだ!!」
「君もなかなか強いと思うけど」
ふふふ、と可愛らしい声で笑っているようだけど、僕の知ってる一般的な笑みではない。多分平助も気付いてる。これで気づいてなかったら平助は手に負えない馬鹿決定だ。
だって、こんな異様な笑みをする人、初めて見たもん。
それに、彼女は目にも止まらぬ早さだとか言ってたけど、彼女の目はしっかり僕の竹刀の動きを追ってた。
三度目の突きだって交わせたはずなのに。
僕の三段突きを交わすなんて、一体何者なんだろう。
「……そろそろ夕餉だし、戻ろ」
「はい!」


