懲らしめて差し上げますっ!~じゃじゃ馬王女の下克上日記~

過度な伐採のせいで過去に山崩れが発生し、村人数人が亡くなったというのに、なにも学んでいないようだ。

それでラナが、仕事中のきこりのひとりを捕まえて、ハゲ山にする気かと注意したら、『こんな山の中まで、よそ者がなにしにきた!切りまくらねぇと俺たちは生きていけねぇ。黙っとけ!』と怒鳴られたのである。


きこりが木を切るのは当然であるが、“切りまくる”必要はない。

レベンツキー領は、昔から林業で発展してきた領地である。

そんなことをしていれば子孫の代まで緑豊かな山を残せないと、わからないはずがないのに、なぜ適度な伐採量を守ることができないのか……。


その後、ラナがとカイザーは山を下りて村を回り、その理由を探ろうとしたのだが、村人たちに嫌な顔をされて戸口をピシャリと閉められ、誰も答えてくれなかったのである。

それが今日の午前中の調査結果であると、イワノフたちに話した。


「ご苦労でしたの」と労うイワノフは、なにかに納得しているように頷いて、それから彼らの調査結果について、ラナに報告した。