私はAさんのような被害に遭ったわけではないけど、言葉にできているからといって、
「じゃあ、もう平気でなんともない」のかと自分に訊いてみると、そうではないんですよ。

毎月、11日に「フラワーデモ」がひらかれていて、街の中で女性が声を上げる。言いながら泣いている女性がいた。
言葉にするのって、もう１度向き合う作業でもあるから、そうとうつらいことをしてると思うのですが……。それでも誰かに向かって話す人がいる。

なかったことにしたいから、言わないでいれば、「なかったこと」になる……、かというとそうではなく。



世の中にある「レイプ神話」について、大学の准教授の女性が説明していました。
「レイプ」に「神話」って言葉がついてる、なにその言葉？と思っていると。

レイプ神話とは、性暴力に対する間違った認識。

「例えば、性暴力は「抵抗すればふせげる」とか、
性暴力は「自分が招いたこと」だとか。
あとは「男性は性暴力の被害にあうはずがない」」

「女性も男性も性暴力に直面したときに、体が凍りついたように動かなくなる反応に大差ないんですよ。

けれども、それがなかなか理解がされていないことになります」


「被害を受けた人は、安心だな、安全だなという感覚を抱けなくなるので、回復していくっていうのがとっても難しくなる」

上智大学　准教授、齋藤梓さんの言葉からほとんどそのまま引用しました。

あまりニュースで見ないけど、被害者が男性で加害者が男性、被害者が女性で加害者が女性、ということもある。
あるんだけど、自分はそれをイメージできないのは、「被害者が女性だったら、加害者は」と考えると、自分の中にイメージがすでにあるからなんでしょうね。