でも坂田さんは、お酒を飲んでいた。さも、それが当然といった様子で。

ただ、歌っているときの坂田さんは、別人のようになる。西成の三角公園に歌声が響き渡り、お客さんたちが輪になって食い入るように見つめている。

こう言う歌声を、ソウルフルな歌声って言うんじゃないだろうか。

さらに、お客さんに話しかけられると、まるで昔からの顔なじみのように話をする。お客さんとの距離感がかなり近い。明るい大阪のおばちゃん、みたいな感じで。


話がそれてしまうけど、この『ザ・ノンフィクション』は、ノンフィクションと名乗っているけど、100%ノンフィクションの番組ではない。数年前、『ザ・ノンフィクション』出演していた夫婦が、この番組には台本があり、それに従って演技をしていたこと、出演料をもらっていた、番組スタッフにセクハラされたことなどを暴露。

ネットニュースの記事でそれを見た私は、『ザ・ノンフィクション』が「つくられた」ものだと知って、驚いた。