挑戦者の中には、前もって準備していた人もいた。安田大サーカスの団長は、本番の1か月前からシミュレーションをしていて、本番当日と同じ気温、同じような上り坂のあるところで走ったりしていた。

しかし、そこまでしていた団長でも、途中でリタイアしているのだから、あの企画がいかに大変だったかは推して知るべきだ。

ほかの参加者は、例えばワタリ119は、最近仕事が激減して、家族に借金をしているので、それを返済したい、と。
大倉士門は、「みちょぱの旦那」ではなく、大倉士門として認識されるようになりたいから、だそうで。

それらを「走るのには理由があった」というナレーションで、
まるで本人が自分から名乗り出て志願し、参加したような言い方をしていたんだけど、(番組からの出演依頼があり、本人が出演することを許諾したとはいえ)
そうじゃなくて、番組の企画でしょこれ、と、その語られ方には違和感が。

いや、すごい過酷な企画だったし、最後にゴールしたあと出演者の方たちが感動して泣いていたりして、それはわかるんだけど、どうも自分はそこまで入れ込んで見ていなかったようで、泣いている人を見て、妙に冷めている自分に気づいたりした。

まず、『27時間テレビ』をそこまでずっと続けて見ていなかったし、ゴールは見られなかったからというのもあるだろう。この番組を見て泣くほど感動するには、そういう下地が必要だったはず。