何かにすがることを否定して生きてきた瑠奈と、何かにすがりつきながら生きてきた江美。
高級ソープ店で働いている。

職業柄、男性から求められないと、収入にならない仕事をしている女性たちでもある。

このドラマ、登場人物の女性の気持ちの、暗い部分が見えるドラマでもあって、
こっちも同じ女性なので「あ、それある」と共感することがある。

女性の、性を売る仕事。男性からの需要がなくなれば、お金が入らない。けど、いつかは若さや美しさは失われていく。

20代前半はキャバ嬢として働き、お客さんに人気があり、収入のあった江美。バンドマンの彼氏もいた。そんな昔の自分を「無敵」「人生が楽でしょうがなかった」。けど、やがて歳をとり、自分より年下のキャバ嬢のほうが人気が出て、江美はだんだんと需要がなくなっていく。

「いまの私を、いったい誰が必要としてくれるんだろう」と、自分が必要とされなくなったと思うその気持ちは、見ていて痛々しい。

昼の仕事で、清掃の仕事をすると、体にしみついた昼夜逆転した生活リズムをうまく変えられない。江美にやけに厳しいおばさんから怒られる。