「そろそろ自分の小説も書きたいなって」
でも、「長いスパンで考えていきましょうか。おいおいね、おいおい」と編集者。
あーこれ出す気ないわ、この人。チカラが求められてるのは、ゴーストライターとして書くこと。

マンションに帰ってきたチカラは、マンションの前にあるブランコに清江さんが座っているのを見つける。話しかけるか迷い、考え、結局話しかけ、ブランコの隣に座る。

最近、孫の託也の態度がおかしい、自分が何かしたんじゃないか、何か知ってるなら教えてほしいと清江さんに言われるチカラ。真実を言うべきか、言わざるべきか考え、質問に質問で返し、言わないことにした。

ずっと2人暮らしなのかとたずねるチカラ。
すると、託也が7歳のとき、託也の両親は震災で亡くなり、「自分が悪い子だから」両親は津波で流されたと思っていたこと、
「これから、いい子になるから、ばあちゃんはいなくならないでね」と清江に言ったことを話す。
その後、託也はとてもいい子に育ったという。