あっけにとられた暢。
「あんな人だった? なんだいまの態度は」
だんだんと怒りがこみ上げ、
「バカにしやがって……」
とつぶやいていると、ドアがあいた。

「のぶくーん。言い忘れた(にっこり)。愛してるよ」

「どうして、いまそれ、言おうと思ったの?」
心身ともに弱っている暢に、

「うーん、なんでかなぁ? えっとねぇ、愛があふれた(にっこり)」

そしてドア、閉められた。

部屋に一人残された暢は、藍子が不倫をしているという現実を認めて、第3話終了。