安斎のいる部屋に入っていく古畑。机の上には、拳銃が。
自分を、一人にしてくれないかと言う安斎。彼を一人にしたら、自殺してしまうのは目に見えている。

古畑「自殺はいけません」

安斎「家内に、罪を着せたりはしない」

古畑「だとしたら別に死ぬことはない……」

安斎「そううでもない!」

妻と愛人のことが世間に知られるのは時間の問題だ、と言う安斎。
この歳になってスキャンダルはきつい、妻と結婚したときも、2回りも歳の離れた若い女をものにした中年作家、とそれまで書いたどの小説よりもバカにされたという。

次は、前よりもっとひどく、マスコミに袋叩きにされるだろう、と。

安斎「耐え難いことだ……。恥辱にまみれた、晩年を過ごすぐらいなら……」

拳銃を手に取る安斎。

古畑「お察しします」

安斎「ありがとう」