カケルの家の電話は、今ではほとんどみかけることのない『黒電話』だった。 「ああ、これはね…」 困ってる俺に、カケルは使い方を教えてくれた。 ジリジリ… 「あっ、もしもしお母さん? 僕、今日トモダチの家に夕飯お呼ばれしたから帰りが遅くなるね」 「えっ? そうなの? どこの家?」 電話越しに母さんが言った。 「林の近くのカケル君って子の家だよ。じゃあ、ご飯冷めちゃうから切るね」 「えっ、ちょっと待って、その家…ガチャン 母さんは何か言いかけてたが、僕は途中で電話を切った。