それは神社の坂を登り終えた駐車場の近くにある電話ボックスを夜通りかかると、 『おぎゃあ、おぎゃあ……』 と、赤ちゃんが泣き叫ぶ声が聞こえてくるというものだった。 聞いた話だと、 電話ボックスに捨てられた赤ちゃんが親を求めて泣いている、、とか、 実はあの電話ボックスは人身売買の場で、あそこに赤ちゃんを捨てるとやくざが高く買い取ってくれる、とか いろいろな噂があった。