「………」 男は無言のまま手を前に突きだす。 男の表情は、どこかむなしさを感じさせ、まるで末期の鬱病患者のようだった。 そして、男の手が姿見に触れると、 ズズ、ズ………… 「うわっ……!!!!」 男は手先から鏡に飲み込まれていき、やがて、男の全身が鏡の中に消えてしまった。