そんなある朝、俺は当時付き合っていた彼女の恵(めぐみ)という子に、すぐに家に来るように電話で呼び出された。 事情を聞いても、「あとで話すからとにかく急いで!」と言われ、 俺は適当に上着を着て電車に乗り、30分くらいかけて恵の住むアパートにむかった。 その日は、ちょうど夏も終わりかけ、朝はひんやりと冷たい風が吹き、空気がすんでいるのがわかった。 アパートの外にある階段を登り、二階の203号室に恵の部屋がある。 俺は小走りでその階段を登った。 「ん……?」