まずスミレにお兄様が三人もいたことに驚いた。スミレがこんなに自由人に育ったのは彼女のお兄様たちの影響が強いのかな。どんな人たちなんだろう。


「スミレはお兄様と仲がいいのね」

「え? やだわ」

「え」

「あんな鬼畜外道達、だーいっきらいよ!」

スミレから出てきた言葉が予想だにしないものだったので、口が半開きのまま瞬きを繰り返す。

ケーキを貰うくらいだから三番目のお兄様とはてっきり仲が良いのかと思った。


「スミレのお兄さん達はいい人なんだけど……変た、変人だから。スミレはよく泣かされていたんだ」

今、瞳……変人の前に何か言いかけたよね。