「あぁ。最低でも1時間はかかってくれないと難しいと思う」


拓がそう言った時、教室のドアが開いてクラスメートの松原龍(マツバラ リュウ)と岡田翔太朗(オカダ ショウタロウ)の2人が入って来た。


咄嗟に会話を止めるけれど、2人の表情見ると内容を聞かれてしまったことは明白だった。


「その話、俺たちにも詳しく聞かせてくれよ」


龍がそう言って近づいて来た。


「俺たちも手伝う」


翔太朗の言葉に拓が笑みを浮かべた。


「これだけ人数がいればきっとどうにかなる」


期待に胸が膨らんでいくのを感じる。


「このアプリを絶対に消してやろう」


龍は力強くそう言ったのだった。