「その通りだ。5年前に高田高校で起こったことと全く同じだ」


「教えてください。このアプリはどうやって消したんですか?」


高田高校はこのアプリのせいで悲惨な事件が起きた。


けれど、その後もアプリがあったような書き込みはされていなかった。


頭を抱えていた清野さんがゆっくりと顔をあげた。


「そのアプリは消す事はできない。自動的に消えるんだ」


「自動的に……?」


亜美が首を傾げている。


「あぁ。一定の条件を満たした時にだけ、消える」


「その条件ってなんですか?」


あたしは身を乗り出してそう聞いた。


それを知りたかったのだ。


清野さんは乾いた唇をぺろりと舐めて、あたしを見た。


「《絶対命令アプリ》を全校生徒がダウンロードすることだ」