「まぁ、そんなことはどうでもいいけど。これ、見て見ろよ」


颯樹があたしの机にスマホを置いてそう言った。


画面には何かのショップが表示されている。


「なにこれ」


「《絶対命令アプリ》内で使えるショップだ」


その言葉にあたしは顔をしかめた。


「そんなのあたしには関係ないから」


そう言って教科書へと視線を戻した。


しかし、その教科書を颯樹が奪い取ったのだ。


「ちょっと、なにするの!?」


「お前も誰かを誘って仮装通貨を手に入れろよ。面白い買い物ができるぞ」


颯樹の言葉にあたしは顔をしかめた。