☆☆☆

朝が来てもあたしはなかなか体を起こす事ができなかった。


布団から出て学校へ行く準備をしなきゃいけないのに、それができない。


まるで学校へ通い始めたばかりの小学生のような気分だった。


布団の中でギリギリまで粘っていたけれど、やはり時間が気になって来る。


本当に小学生なら1日くらいサボってもいいかもしれないけれど、あたしは受験生だ。


簡単にサボる事なんてできない。


あたしは仕方なくベッドから起きだして着替えをした。


けれどスマホの電源は落としたままだった。


今ここで確認すると、きっと1日中気にしてしまうから。


朝ご飯も食べず、鞄を掴んで家を出たのだった。