朝から騒がしい目覚ましの音で目を覚ました。


時計を見ると11時。



どうやら目覚ましはぶっ壊れてしまったらしい。



「…寝すぎた」






あれから1週間。


柚月と約束してちょうど1ヶ月たった。


果乃は案外すんなりと外に出れて、散歩に行こうと約束したけど、まだ出かけれていない。


今日、行こうと早起きしようとしたのに。



とりあえず、果乃の部屋へ行こう。



服を着替えると果乃の部屋に向かった。



コンコンコン



「果乃、ごめん、寝坊した」



…。



声が返ってこない?


どしたんだろ。


寝てるのかな?



「果乃?開けるよ?」



ガチャ



ドアを開けて中を見ると、誰もいない。



ん?どこ行ったんだ?



リビングかな?



いつも遅かったら起こしに来てくれたりしたのにな…。



そんなことを思いながらリビングへ向かう。



「か、…は?」



「おはよう、唯兎。案外遅かったわね」



果乃の名前を呼びながらリビングに入ると、そこには柚月と千都が。



優雅に椅子に腰掛け紅茶を飲んでいる。



「な、んで?」



え、めちゃくちゃパニックなんだけども。



なんでここにいるの?



果乃は?



しかもなんでこのセットなんだ?



柚月はいつも和馬じゃ…。