懐中電灯をすっかり教室に忘れていたことを思い出し、あたしたちが教室に行った時

放送がなった

『ガガ・・・・・・三十分が経過しました。お告げ通りに行動を起こさ無かった人はいません。三つ目のお告げは───逃走』

逃走?

いやでも、このゲームって鬼から逃げきゃいけないんだよね?

それって、おかしくない?

『とにかく、逃げてください』

それだけ言って、プツンと放送は途切れた。マイクの電源、切ったのかな?

「鬼から逃げろ・・・・・・ってこと?」

「普通に考えりゃ鬼だろ?つーか、それ以外に誰かいるのかよ」

「だよねー」

「うん、そうだよね・・・・・・」

また、意図のわからないお告げを出してきたな

にしても・・・・・・

「お告げ通りにしなかったら、どうなるのかな?」

今まで、考えたことなかったけど

お告げ通りにしなかったら、どうなる?

鬼に捕まる?それとも、外に放り出される?

いや、後者はないな・・・・・・それじゃあお告げ通りに実行する必要性がないし・・・・・・

「言われてみれば・・・・・・そうだな」

陽介も頷く。美月は最初から分かっていたかのように息をはいた

なんかちょっと、なめられてます?美月に

「でも、しなかったらマズイよね?」

「うん、それはなんとなく」

うーん・・・・・・やってみたいよーな、したくないよーな

ま、しない方がいいよね

懐中電灯を手に持ち、教室を出た