「結月。遅刻する」

「ま、待ってよ美月」

あたしは、バタバタと慌ただしく階段から駆け下りた

その先には、玄関で仁王立ちしている可愛い女の子

あたしの妹、羽田美月


はじめまして!あたし、羽田結月!

スポーツは万能だけど、頭が超悪い、よくいる(?)女の子だよ

「遅い。先行く」

美月はクールだから、あたしを待つことなく先に行ってしまった

あれ?クールだからって先に行くっけ?ま、いっか

「い、行ってきまーす!」

キッチンにいるはずのお母さんにそう告げて、慌てて靴を履き、ドアを開け放った




「せーふ!」

教室に辿りついたのは八時前

危ねー!もう少して遅刻届け出すハメになるところだった!

「あ、おはよう、結月ちゃん」

「おはよ、聖歌」

「・・・・・・早」

「ま、全力疾走してきたし?」

「あはは・・・・・・」

聖歌は苦笑いを浮かべながら、あたしに向かって手招きした

あたしたちは仲良し三人組。入学した時に席が近くて、しかも進級してからも席の並びは同じだった

これ、凄いでしょ?

「そういえば、智也くんが面白いゲームを持ってきたらしいよ」

「智也が?」

荷物を机の上に起きながら、あたしは聖歌の言葉を聞き返した

「うん。確か・・・・・・カミサマ鬼ごっこって言うらしいの」

「へぇ・・・・・・」

初めて聞くなぁ・・・・・・

と、その時

ガタンッ