「じゃあ両親はお前さんを何から守ろうとした?」
「それは.......」
思い出そうにも思い出せない。脳裏に浮かぶのは、私の前に立ち塞がり、光に包まれた後死んだ2人の顔。
「やはりか。文ちゃんはな、この世界を変えることが出来る、唯一無二の存在なのじゃ。奴らはそれに薄々勘づいたのじゃな、お前さんを殺そうとした。それを御両親は守ったのじゃよ」
「!!!!そんな.......」
「だがな、今のお前さんにはその力が足りぬ。あるべき人間の心がないのじゃ。もうこの世界でそれを得ることは出来ぬじゃろう。世界を変えたければ行くのじゃ。
それが何か、わしにもわからぬ。文ちゃん自身が見つけるのじゃ。だがさっきも言ったように、タイムスリップが出来るのは一度だけ。ここへ戻ることは出来ぬ」
「じゃあどうすれば」
「文ちゃんが人間の、本当の心を取り戻した時、このペンダントを地に埋めて欲しい」
「わかりました」



