大島文サイド



屯所を出てから2日が経っていた。私は一歩も動かず、もちろん飲まず食わずだった。けれど空腹は全く無かった。




変わらずあるのは心の傷だけ。




皆はどうしてるかな。呆れて怒ってるんじゃないかな。




この2日間、私はあることに気づいた。




私は沖田さんを好きだったってこと。でももう、そんなのは関係無い。自分で皆もろとも捨てたんだから。私の居場所なんてもう何処にもないんだ。




住宅街を抜けた所にある、一本の木だけが立つこの場所




木を避けるように伸びる高い草たちは、私を隠していた。