「土方さん、ありがとうございます」 「ん」 そして土方さんは書物に目を向け、再び手を動かした。 誰よりも寝るのが遅く、そして起きるのが早いのは土方さんだ。 こうやっていつも書物を書いている。 大量に積まれた紙。誰かに手伝ってもらえばいいのに、一人でこなしてしまう辺り、本物の鬼にはなれてない。仲間想いの優しい鬼なんだ。 そう思った。 「土方さん、頑張って下さいね」 「ん。どうも」