私が屯所へ帰ると、あの土方さんですら笑顔で出迎えてくれた。その夜は帰還祝いだなんだと、夜中までどんちゃん騒ぎだった。




「おはようございます、沖田さん」



「おはよう。………なんか新鮮だね」



「え?」



「今この時まで、こんなに気持ちよく朝を迎えられた日はないかも」



そう言って沖田さんは少し肌寒い朝の空を見上げた。そんな彼を文は切なそうに見つめた。