「奈々絵ー、眠れないのか?」 その日は11月の9日で、 潤の家には、俺と奈々絵と潤の3人だけがいた。 めぐは確か、用事があるからって本家の方にいたんだっけか。 9日になって間もない12時頃、ベランダで煙草を吸いながら、奈々絵は空を見上げていた。