「ニンゲン、憎い!

ニンゲン、殺す!」




怪物の怒りに満ちたその赤い目が、じっとオレを見つめていた。




「逃げるぞ、泰雅!」




オレは彩斗のその言葉にうなづくと、仲間たちとともに、その場を逃げ出した。




オレたちがたどり着いたこの島には、絶望の匂いがした。




この小さな島の中に、あの怪物は潜んでいる。




その数は、一体だろうか? それとも……。




オレたちは胸に不安を抱えながら、全力で草むらを走っていた。