喉が乾いた神奈はホテルに戻る
その途中で目の前に他校の男子が三人くらい
道中の脇に座り込んでいた。
「うわ、おねーさんめっちゃ可愛い!!」
見た目は20歳に見える神奈に声掛けて
近寄ってくる三人はニヤニヤした顔で
神奈の身体を舐め回す様に見る。
「ほんと可愛いね〜、俺らと花火しない?」
「これってナンパってやつ?」
「ぷっおねーさんウケる!!ナンパ以外になにがあんの?」
「うわぁー、まじかー。出たよ出た。あれでしょ?俺たち遊んでますアピールを醸し出して女引っ掛けるヤツ〜、でもおかしいよね?何故か声をかける女の子は全くそんな男に興味ないのに照れてんのー?かーわいいって謎のポジティブ発言かますヤツ〜。」
「へ?何いってんの?おねーさんだって遊んでそうに見えるけど?」
「あ〜あ〜、自分のレベルにも気づかないであたしに声かける度胸だけは認めるけど、仮にあたしが遊び人でもあんたらみたいなのは勘弁だわ〜。なにその染めすぎて傷んだ髪の毛。なにそのジャラジャラした趣味の悪いアクセサリー、カッコイイと思ってんの?すっっごいダサいから」
あまりの見た目とのギャップに固まる三人
「それにあたしまだ16だから〜。」
そう告げて三人のあいだをくぐり抜けて
ホテルへと足を進める。
その後ろ姿を3人はボーと見つめていた。


