「よーし、ある程度段取りも進んだし三日後の文化祭に向けて後は衣装teamと教室の飾り付けだねー。今日はもー終わろー。」

神奈が中心に立ち終わるぞーと呼びかける

A組くらいだろう。ものすごい速さで
着々と進んでいったのは。
案の定他のクラスはまだなにも手を付けず
話し合いをしていた。


「天野さん達、徹夜だけはしないよーにね。」

樹の言葉に頬を赤らめる天野達

「あーあ、アイツって天然サドだよね〜。」

そんな様子を神奈と和樹は傍観していた。

「天然サドってなんだよ」

「勝手に女子を惚れさせて叶わない恋路へと送り込む天使の皮を被った悪魔ってこと。ま、本人はその気ないんだろうけどー。」

「ただ優しいってだけだろ?」

「ノンノン。自分の容姿をいかに分かってないかだと思うよ〜。あんたはその生意気な性格だから近寄る女もいないだろーけどよー。例えばあたしが大人しくて誰にでも笑顔振りまいてたら勿論モテるでしょ〜?」

「自分でゆーかよコイツ…」

呆れた顔で引く和樹に話を続ける

「自分の容姿くらい把握してますからねー。今どき『え、誰のこと?…』とか本気で私わかりませんって醸し出す女あざとすぎるんだよ〜、よくそんな女に惚れるよな〜て男ばっかだし。あれ、なんか論点ズレた。」

「俺はてめーのそのひねくれた考えにビックリだよ。」

「あら、まともな考えだと思ってるけどあたし?」

「でも確かに天然女よりハッキリした女のほうが俺は好きだな。」

「うわ、遠回しに告白?あんたチェリーにも程があるよ〜。」

「誰がてめーに告白するかよ!!つかチェリーつったな?お前チェリーって言ったよな?殺す」

「ばっか、やめろ!!首もげる!!もげるうう」



和樹が神奈の首を腕で巻きつく

傍から見ればじゃれ合ってる二人