「あんた!!白王子と黒王子いる時ドキドキしたりしない?」

「しない」

「心臓が掴まれる気持ちには「ならない」

「目が合わせられないとか「余裕で合う」

「会いたい気持ちには「ならない」


全ての質問に否定する神奈にさすがの
川口春奈は諦めた顔をする。

「どうしようもないよあんた…」

「てかドキドキってなんじゃそりゃ。」

「好きな人といると心臓がうるさくなるのよ」

「なった事ないけど?」

「黒王子も白王子も大変な子好きになったわよね。」

「てかこれあんたに相談していいのかも今気づいたわ」


前に黒王子が好きだと言った川口春奈

今更ね…と呆れるも

「あたしは憧れとして言ったの。別にあんたなら悲しいとも思わないわよ。同情はするけど…」

「ふーん…」


そんな川口春奈と話をしている中
教室内はザワザワと騒ぎ出す。



〝嘘でしょ…あの白王子と黒王子が…〟

〝あたしショック…〟

〝白と黒やるなー。俺も矢沢に…〟

〝ばっかお前じゃ相手されねーよ〟



言いたい放題の無法地帯的な空気になる中

こんな状況で樹と和樹が教室に入ってくる